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着物大事典
お子様の成長を祝う、卒業式。晴れの日には、ぜひ着たい着物ですが「選び方がよくわからない」「周りのママから浮かないか心配」と不安に感じる人も多いでしょう。
でもご安心ください。着物選びは、着物の格と季節感さえ間違わなければ大丈夫なのです。今回は、着物の選び方や、小物、髪型・髪飾りのポイント、さらに着物で卒業式に参加する際の注意点などを紹介しています。安心して我が子の卒業式に参列するためにもぜひ参考にしてみてください。
最初に卒業式はフォーマルな場であることを理解しておきましょう。そのため、出席するママさんにおすすめしたい着物は「準礼装」となります。格が高過ぎずカジュアル過ぎもしないため、卒業式にはベストといえます。具体的には、訪問着(ほうもんぎ)、附下げ(つけさげ)、一つ紋の色無地(いろむじ)、江戸小紋(えどこもん)などが挙げられます。いくつかの選び方をご紹介します。
・色無地なら間違いない
色無地とは、その名の通り模様や柄の入っていない着物です。単色でシンプルですが、帯とのコーディネートを楽しめます。また、季節感を気にする必要がないため、着物の初心者でも選びやすいでしょう。
・柄入りの場合は、控えめで品のあるタイプを
色無地は少し寂しいと感じる人は、葵(あおい)、藤(ふじ)、牡丹(ぼたん)、菖蒲(しょうぶ)などの春を先取りしつつ、控えめで品のある柄の着物をおすすめします。さらに亀甲柄(きっこうがら)や七宝(しっぽう)、扇(おうぎ)・貝桶(かいおけ)・宝尽し(たからづくし)などのおめでたい古典柄もよいでしょう。どちらの場合も、派手な色使いではなく、上品なデザインを選ぶようにしましょう。
・帯は袋帯&二重太鼓
準礼装の着物を着るのであれば、帯も格調高い袋帯(ふくろおび)にして二重太鼓(にじゅうたいこ)で結びましょう。ぜひカジュアルな帯ではなく、金糸や銀糸が入った礼装用の袋帯をお選びください。
また、着物と帯は同系色でまとめると落ち着いた雰囲気になります。しかし、色無地の着物の場合は、選んだ色によっては落ち着き過ぎる可能性もあります。その場合は帯揚げや、帯締めを反対色にすることで、上品な華やかさを演出できます。
着物を着るには、さまざまな小物が必要となりますが、卒業式用の着物は準礼装のため、小物を選ぶ際にも格を意識する必要があります。ここからは、卒業式向けのバッグや草履の選び方について見てみましょう。
・バッグの選び方
和装用のバッグと草履を同柄で揃えれば上品な印象になりますので、おすすめです。もし、和装用バッグ以外の場合は、控えめで上品な雰囲気の洋装用バッグを選ぶとよいでしょう。いずれも大き過ぎるバッグでは着物とのバランスが崩れますので、貴重品と小物が入る程度の大きさが適切です。
・草履の選び方
フォーマルな場では、洋服のヒールのように少し高さのある草履を選ぶのがマナーです。もし、卒業式の着物と合わせるなら、4cm程度の高さがある草履がおすすめです。
また、卒業式は第一礼装ではありませんので、派手過ぎない草履を選ぶのが一般的です。白またはクリーム色の草履を一足持っておけば、入学式にも使用できますので便利です。
卒業式で着物を着る場合の髪型・髪飾りは、さりげなく着物に似合うようにするのが一般的です。次は髪の長さ別に、おすすめの髪型を紹介します。
・ショート・ボブのママにおすすめの髪型
長い髪でなければ着物が似合わないと思っている人も少なくありませんが、決してそんなことはありません。例えば、襟足が見えるショートの場合は、襟足を整えるだけで着物によく似合う雰囲気にすることができますし、ショート・ボブの場合は片方のサイドをまとめて流し、髪飾りで留めると程よいアクセントになります。また、トップから後頭部にかけてボリュームを持たせつつ、襟足をタイトにまとめるスタイリングもおすすめです。
・ミディアム・ロングのママにおすすめの髪型
まとめ髪にしやすいミディアム・ロングは、洋服の場合よりも低めの位置でまとめましょう。また、おくれ毛も控えめにして、襟元をスッキリさせれば、着物に似合う清潔感のある印象を与えることができます。また、ロングの場合は、髪をまとめて、ねじりながら巻き上げる夜会巻きもおすすめです。髪飾りは、パールのコームやシンプルなかんざし、べっ甲柄など、上品なアイテムを選ぶのをおすすめします。
せっかく美しい着物で装っているのに、所作などでマナー違反をしてしまってはもったいないでしょう。着慣れない着物で卒業式に出席する際の注意点について、重要なポイントに絞ってご紹介します。
・美しい所作のコツ
着物で歩くときは、小幅で内股気味が基本となります。また、椅子に座るときは、帯をつぶさないように注意しつつ、椅子の背にもたれないように浅めに腰掛けます。後ろの裾が地面についてしまわないように、少し膝の裏に入れ込んでおけば安心です。
草履を脱ぐ際には、後ろ向きで脱ぐ姿は美しくありませんので、つま先を浮かせ、片足ずつかかと側へと滑らせましょう。次に草履の前緒から外し、両足を揃えます。最後に身体をやや斜めに向けた後、ひざまずいて草履を揃えましょう。
・お手洗いの注意点
お手洗いに行くとき際には、裾、袖が床につかないように注意しましょう。着物、長襦袢(ながじゅばん)、裾除の順番に1枚ずつ丁寧にめくります。
急ぐと着崩れなどの原因になるため、お手洗いへは余裕を持って行くようにしましょう。また、手を洗うときには帯に袖を入れると、袖を濡らす心配がありません。
・防寒対策もお忘れなく
卒業式や入学式のシーズンは、まだまだ肌寒い日も多いので着物用のショールや大判ストール、羽織などを用意しておけば安心です。首元を覆うように使うと、上半身がかなり暖かく感じられますのでぜひお知りおきください。
なお、入学式に着物を着ようとお考えの場合は、以下の記事も参考にしてみてください。
子供の入学式に着物はOK?来ていく場合の髪型や押さえておきたいこととは
卒業式の着物は、基本ルールを守りさえすれば、会場で浮くこともありません。第一礼装の着物と比べると、ルールも少ないため、選びやすいでしょう。
しかし、着物と小物の一式をすべて揃えようとすると、手間もコストもかかります。その点、レンタル着物では、着物から小物まで全てまかなうことができ、着用後のお手入れやクリーニングなども一切不要で、そのまま返却することができます。ぜひVASARAのレンタル着物をご活用ください。
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