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着物大事典
今年の立春である2019年2月3日(日)にある行事といえば節分ですね。節分で行うこととして浸透しているのは恵方巻を食べることと、豆まきでしょう。豆まきといえば家の中でやることと考える方も多いかと思いますが、節分の当日には寺院で行われる大規模な豆まきがあるのはご存知でしょうか。有名人が参加したり、テレビにも取り上げられるほど注目度の高いイベントとなっておりますので、まだ参加されていない方はぜひ足を運んでみてください。今回は嗜好を凝らした豆まきを楽しめる京都での豆まきイベントをご紹介します。
節分はそもそも季節の変わり目に現れる邪気(鬼)を追い払うための悪霊払いの儀式として飛鳥時代の慶運3年(706年)に宮中にて初めて執り行われました。室町時代には冬から春、夏から秋になるなど季節の移り替わる時期を一年の節目としていて、特に立春は元旦と同様に大事な日として重要視されていました。豆をまいて鬼を追い払う行事として庶民にも定着していったものが現代にも行事として残っているのです。
お子様がいる家庭でしたら、「鬼は外」「福は内」といって豆を投げる理由を聞かれ慌ててしまうこともありますよね。まずは由来についてご紹介いたします。
なぜ豆なのか、しかも大豆なのかというと、古くから穀物や果実には邪気を払う霊力があるとされています。大豆も「米、麦、粟、きび、豆」に代表される五穀の一つとして穀霊が宿るとされており、米に次いで神事によく用いられました。米でなく豆を使う理由は諸説あり、米よりも粒が大きいから、穀霊で邪気を祓うのに最適であるとされていたから、京都の鞍馬山に鬼が出た時に大豆を鬼の目に投げつけて対峙したという伝説から広まったからともいわれています。
「鬼は外・福は内」という掛け声とともに豆を投げますが、なぜこの言葉が使われたのでしょうか。
鬼は本来「姿が見えないもの」・「この世ならざる者」など得体のしれない邪気のことを差しており、災害や病気など悪いことはすべて鬼に仕業とされていました。最近では妖怪ウォッチというゲーム・アニメでも「悪いことは全部妖怪のせい」といっていますよね。そのため、「邪気である鬼を祓い、服を呼び込む」ということから鬼は外・福は内と掛け声をしながら豆をまくようになったのです。
窓や戸を閉め切って豆をまいても鬼が逃げていく場所がなくなってしまうので、豆まきをする際は戸を開けて、終わったら鬼が戻ってこないようすぐに戸や窓を閉めましょう。
豆まきについて詳しくなったところで、多くの人が集まる、芸能人が参加する大規模豆まきイベントのご紹介です。
八坂神社は地元の方から「祇園さん」・「八坂さん」と呼ばれシンボルとして親しまれています。京都祇園の街並みに馴染みつつ、歴史のある有名スポットです。様々なご利益に効果があるといわれており、中でも女性に人気なのが「美御前社」です。舞妓さんもこぞって通うというのが美御前社から湧き出る美容水。2,3滴肌につければ身も心も美しく磨かれるといわれています。
こちらで行われる豆まき2月2日、2月3日の2日間にわたります。舞妓さんによって行われるタイミングがあるため、普段は一見さんお断りとして目にかかれない舞妓さんの姿を見ることができるのでオススメです。西楼門近くには着物レンタルVASARA祇園店が徒歩1分の位置にあるため、着物での参加もしやすいですよ。
観光名所として有名な貴船神社。貴船神社の石段の参道にある朱塗りの春日灯篭が幾重にも連なる光景と、自然のエネルギーを強く感じる立地が特徴です。ご利益としては縁結びがあります。その一方で人間関係を正すような縁切りのご利益もあるのです。
貴船神社での節分はさながら仮装パーティーなのです。鬼や妖怪、お化けに扮して普段と違う格好(神社での貸出衣装1000円)をして鬼を追い払う風習を再現し、パレードのように練り歩く「節分お化け・大笑い」というイベントです。節分お化けは江戸時代から昭和初期にかけて京都を中心に行われた風習です。奥宮から本宮まで鬼は外・福は内と掛け声を上げて練り歩き、本宮を参拝したら全員で「ワハハ」と大笑いをすることで厄払いと健康を祈願します。
平安神宮では、陰陽師が登場して大々的に執り行わられる大儺之儀(だいなのぎ)が節分の日2月3日に行われます。茂山社中の扮する複数の鬼たちが現れ「鬼の舞」をします。参拝客に鬼が近づいて驚かす仕草もするので迫力に驚いた子供は泣いてしまうこともあるそうです。その鬼たちに市民代表が鬼は外・福は内と威勢のいい掛け声をしながら豆をまいて退治するというものです。平安神宮という大劇場の中で行われる鬼退治劇を見に行かれてはいかがでしょうか。
いかがでしたか。豆まきの由来とともに京都で行われるユニークな節分イベントをご紹介しました。厄除け・開運のためにもご家族、特にお子様連れの方と一緒に参加されてはいかがでしょう。京都には着物レンタルVASARAがございます。こちらで着つけた後に参拝されるのも楽しいので、ぜひご検討ください。
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