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着物大事典
3月といえば卒業式シーズン、大学の卒業式では袴が定番になりつつありますね。鎌倉では小学生の卒業袴が流行しており沢山のご予約を頂いております。
大切な卒業式、綺麗な姿で迎えたいですよね。そこで今回は袴のコーディネートや注意点などをご紹介していきたいと思います。
◆なぜ卒業式に袴なの?◆
●明治期になって女学生の制服として考案された女袴は、宮中の女官服に由来しており、学問の場にふさわしいきちんとした身なりとして受け入れられました。また着物に比べて、動きやすいという機能面はもちろん、優美さと礼容を兼ね備えているという点も、袴が制服として採用されたポイントだったようです。
当時、高等女学校への進学率は低く、当時の女学生は、いわば特権階級でした。彼女たちの袴姿は「女学生」という身分の象徴であり、多くの女子たちのあこがれだったようです。
現在、生徒たちの旅立ちの舞台である卒業式で、女子学生や教職員に袴スタイルが受け継がれているのは、こうした学業との結びつきという側面もあるのでしょう。
●明治後期から大正にかけて、女学生たちは当世のファッションリーダーでした。西洋へのあこがれを抱き、明治後期に革靴のブーツが販売されると、いち早く取り入れ、袴にブーツを合わせたスタイルを大流行させました。そして髪には大きなリボンを付けたりと、和装に西洋のアイテムをミックスしたファッションを楽しみました。
そんなふうに女性がおしゃれを楽しむ気持ちは、当時も今も変わりません。現代の卒業式で、袴ファッションに身を包んだ女子生徒たちには、おしゃれにこだわる乙女ごころが時代を超えて受け継がれていると言えるでしょう。
◆袴と着物の色合わせ◆
袴のコーディネート、大きく分けると2パターンあります。
着物と袴を「同系色で揃える」か「反対色でメリハリを出す」かを決めて選ぶと選びやすいかと思います。
●同系色
全体にまとまりある印象になるので、スッキリとした見た目で、違和感なく映ります。
同系色を選ぶときは、着物を薄い色にして、袴を濃い色にすることがおすすめのコーディネート。
人は上から下へと視線を落としていくため、グラデーションも上は薄く、下へ行くほど濃くしていきます。
そうするとバランスのある見栄えになるのです。
●反対色
反対色の特徴は、人気のレトロ感を演出できるだけでなく、古典的なお嬢様のような気品あるお姿を演出できる点にあります。
しかし、袴と着物の濃淡が異なる場合は注意が必要!
着物の方を濃い色にしてしまうと、濃い色の方が目立ってしまい、胴長に見えてしまうことも。
反対色の良さであるはずの、メリハリが崩れてしまうのです。
ですから、反対色でコーディネートする場合は濃淡の具合を同じにすることが大事。
薄い色同士で組み合わせると、上品な印象になります。
逆に濃い色同士で組み合わせると、大人っぽい印象になりますよ。
◆ブーツと草履◆
好みの柄やカラーの着物、袴が決まったら、その次に気になるのが小物関係ですよね。
特に袴に合わせる靴に関しては、毎年悩まれている方が多い様です。
草履でレトロにまとめるべきか、ブーツでハイカラにまとめるべきか、それぞれのおすすめポイントを見ていきましょう。
●草履
草履の魅力はなんといっても「和」です。
せっかく袴をレンタルするなら、着物に合わせて和の雰囲気を持つ草履にする。
そんな方がやはり多いです。
さらに言えば、草履の魅力は、脱ぎ履きが楽な点でしょうか。
袴の着付けを終えてから、会場に向かうため、履物を履こうとしたとき。
ブーツだとチャックの上げ下げだったり、うまく入らなかったり、紐を結んだりと、どうしても手間取ってしまいます。
それが草履だと履くときも楽で、脱ぐときも楽になります。
デメリットは、履きなれていないため痛く感じる可能性があるということです。雨や雪だと足袋が濡れてしまって寒さをより感じてしまうという可能性もあります。
袴だから伝統的で定番の草履にしたい。
でも痛みを考えると、どうしても即決しづらい。
そんなお嬢様も多くいらっしゃいます。
●ブーツ
ブーツなら痛みはまずありません。
普段履いている靴と同じように、多少靴擦れの心配はあるかもしれませんが、歩く上で、草履ほど苦労することはないでしょう。
歩きやすい。
それが袴を着用されるあなたにとって、最もうれしい点です。
実用性の面から人気のブーツですが、袴レンタルでブーツが選ばれる理由は他にもありました。
それはコーディネートの観点から。
袴にブーツを合わせたコーディネートはハイカラで、かわいく、レトロモダン感があります。
見た目にも惹かれ、完全な和ではなくモダン感のあるスタイル。
女の子のかわいい!を刺激するオシャレなコーディネートになります。
草履ももちろん雨の日に履いていただけます。
ですが足袋が濡れてしまったり、袴の裾が草履に合わせた丈なために汚れてしまったり、なんだか朝から憂鬱な気分になってしまいます。
そんな中、ブーツは雨に強い点があります。
足先が濡れる心配はありません。
ブーツのために袴丈も短くしているので、袴の裾が汚れてしまうのも極力避けられるでしょう。
●卒業式の袴にブーツと草履のどちらをあわせるかは、どのような柄の着物を選ぶか?また全体感としてどのような雰囲気を出したいか?で変わってきます。どちらも同じように可愛くはありますが、古典柄な柄の着物を選ぶ方や上品な雰囲気を重視するなら草履を、大正モダンな雰囲気を重視するのであればブーツをおすすめします。着物も大切ですが、袴や帯、履物までトータルなコーディネートに統一感が重要であることを忘れないようにしましょう。素敵な思い出にするためにも、足元にまでこだわっていきましょう。
●ヘアセット
VASARAではヘアセットと髪飾り、安心パックがついている「卒業式パック」をおすすめしています。
卒業式にはハーフアップが大人気です。「はいからさんが通る」のイメージで大きなリボンをしても可愛らしいですね。
毛先を巻いたり飾りを使い、学生らしく、華やかにトータルコーディネイトして
みては如何でしょうか?
◆注意点◆
●袴を気崩さないワンポイント
綺麗に着付けしてもらったのにだんだん着崩れてきたなんてことになると大変です。卒業式でよく起こる着崩れポイントがあるので気を付けてください。
・席に座る時
卒業式は椅子から立ったり座ったりが意外と多いのですが、その時に帯が下がってきたということがよくあります。これは、袴が帯の上にかぶさるような形になっているため、座ったときに袴が帯ごとずり下げてしまうんです。そのため、席に座る時は袴の後ろを持ち上げるようにして座るのがポイントです。
・階段の上り下り
袴は足元が見えづらいため、階段を上る時や下りるときに裾を踏みつけてしまうことがあります。階段を上るときは袴のスリットから手を入れて裾の前を持ち上げる、下りるときは後ろの裾を持ち上げるのがポイントです。
・トイレのタイミング
袴を着てからトイレに行きたくなったときはロングスカートを着ているような感覚で利用しましょう。着物の両袖は袴の間に挟んで床につかないようにするのも汚さないポイントです。
●防寒対策はどうすればいい?
3月はまだまだ肌寒い季節です。大きな会場で卒業式をされる場合は空調が効いていることが多いですが、外で待つ時間があったり写真を撮る時は会場の外で行う場合が多いので、防寒対策は外せません。
まず、肌着としてヒートテックなどを着ていくのがいいですね。着物は袖が大きく開くため、手を上げたり伸ばしたりすると肌着が見えてしまう可能性がありますので、7分丈くらいに折っておくというのも見た目を損なわないために大事な要素です。袴はスカートのような構造になっているので、足元も冷えやすくなっています。トレンカやレギンスなどを履いておくといいですね。
◆卒業式後の楽しみ方◆
卒業した後、同じ学校に行く人もいれば違う学校に進む人もいたり、社会人になると、なかなか時間が合わなくなって一緒に遊ぶ機会も少なくなってしまうことが多いです。思いっきり遊んで素敵な思い出を残すことが大事だと思います。
着物レンタルVASARAでは、店舗を構えている浅草・鎌倉・京都・金沢・大阪・倉敷・伊勢・博多でいろんな観光スポットをオススメした着物コラムを作成しています。着物姿に合う撮影スポットや観光地をまとめていますので、ご参考にしてください。
着物コラムについてはこちらからご覧ください。
◆袴をまだ予約されていない方はお早めに◆
袴の予約をまだされていない方がいらっしゃいましたら、まずは着物レンタルVASARAコールセンターまでお問い合わせください。予約状況の確認と下見のご案内をいたします。
鎌倉駅前店は卒業式袴のご予約まだまだ受付中です。
コールセンター電話番号 03-5577-5882
着物レンタルVASARA店舗情報はこちらからご確認ください
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