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着物大事典
洗い張りとは、きものをほどいて、一枚の布にして洗濯する手法です。
きものの洗い(洗い張りをする場合)や染め替え、リフォームなどを行う場合は、きものを一度ほどきます。きものはもともと一枚の長い布を裁ってきものの形に縫ったものです。ほどいて縫い合わせれば、またもとの形に戻るという画期的な仕組みになっているため、いろいろなメンテナンスができます。
しかも、仕立て直す際に同じように縫う必要はなく、しみの落ちない部分を見えないところに移動するなども可能です。きものが日常着だったころの日本人は、定期的にこうした手入れを自分で行い、きものを大切に着てきました。
きものをほどく作業は、基本的に自分でもできます。仕立てた順番にほどくと簡単、といわれていますが、特に決まりはないようです。衿からほどく人、袖からほどく人、人によって順番はさまざまです。プロの場合、きものをほどく前に、表地、八掛(裾まわし)、胴裏にそれぞれ渋札をつけ、お客さまの名前や日付、きものの種類などを記入して管理をします。準備ができたら小さなはさみを手に、縫い糸を切りながら、きものをほどいていき、ほどいた布地は表地、八掛、胴裏ごとに端縫いをして一枚につなげます。
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