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着物大事典
2019年度の箱根駅伝はご覧になりましたか?今年は東海大学が青山学院大学の4連覇を止め、見事に総合優勝を果たしましたね。青山学院大学も復路優勝を遂げていたので、とてもハイレベルな戦いが繰り広げられたと思います。話は変わりますが、駅伝のルーツが京都にあるのはご存知ですか?今回は駅伝のルーツとなった京都の三条大橋に伝わる歴史をご紹介いたします。
三条通川端にある三条大橋は、三条通の中で鴨川に架かり、河原町と七軒町をつなぐ橋です。江戸時代の東海道五十三次の起点として知られています。擬宝珠を冠した木造風の橋は、京都の風情を感じさせる橋になっています。現在の橋は改修されたものですが、豊臣秀吉が建設した当時の面影を残し、擬宝珠は当時のものが使われているそうです。現在では、繁華街である河原町への通り道になっていて、常に人通りが多い場所です。
駅伝は日本が生んだ競技で、最近では海外でも「EKIDEN」の名で知られています。毎年正月に行われる東京箱根間往復大学駅伝競走(通称・箱根駅伝)は関東の大学が参加し、100年近い歴史を持つ、正月のお休み期間に全国へ放送されるほど人気のあるスポーツです。
「関東学連加盟大学のうち二〇チームが、東京の読売新聞社前から箱根芦ノ湖までの往復の計10区間227.9キロを走り抜ける学生の最大の駅伝競走です。各大学の選手がたすきを中継所でつないでリレー形式で走ります。個人競技のマラソンと違って、たすきをつないでいく選手の間にさまざまなドラマが展開するのも魅力の一つとして楽しまれています。
この箱根駅伝が誕生したのは大正九年(1920)のことです。初めてストックホルム五輪に出場し「マラソンの父」として知られる金栗四三(かなくり しそう)らが世界に通用するランナーを育成したいと始めました。この日本が誇る箱根駅伝の発祥、実は京都なのです。京都市の東山区にある三条大橋の東側のたもとに「駅伝発祥の碑」が建っていて、「駅伝の歴史ここに始まる」と刻まれています。
大正六年(1917)4月27日、日本で初めての駅伝が京都三条大橋からスタートしました。読売新聞社の主催で正式名称は「東京都五十年奉祝・東海道駅伝徒歩競争」といいます。当時の駅伝は、三条大橋から上野の不忍池までの全長約514キロ、3区間を3日間、昼夜を問わず走り続けるという過酷なレースでした。
東京都五十周年記念に何か新しい運動競技をしようということになり、当時、読売新聞社会部長だった土岐善磨が駅伝を思いついたといわれています。
明治元年(1868)に明治天皇が京都を出発して江戸城に入ったルートをたどろうと、東海道を京都から東京上野不忍池に向かって走ることになりました。
このレースは関東と関西の二チームのみで、スタートは関東が一高の飯塚博、関西が愛知一中教諭の多儀四郎でした。当時はコース途中の天竜川や木曽川など大きい川に橋がなかったので、選手はなんと渡し船で川を渡ったのです。さらに、コースには現在のように街灯が常に道を照らすということがなかったので、夜は選手を囲んだ大集団が手にカンテラや懐中電灯を持ってコースを照らしたといいます。難所の箱根の峠越えでは深夜になり、カンテラ、懐中電灯を振る二つの大集団が真っ暗間の箱根峠を苦労して乗り越えたといいます。関東チームの最終ランナーは当時二七歳だった金栗四三。彼は明治四五年(192)のストックホルム五輪のマラソン競技に日本人選手として初めて出場したランナーです。最終ランナーとして上野不忍池を一周した金栗は、大観衆の喝采を浴びてゴールし、大きな感識に包まれることになりました。結果は関東チームの勝利でした。このときの感激から金栗は後に箱根駅伝開催を考えることになります。大成功を収めた初の東海道駅伝から三年後の大正九年(1920)、箱根駅伝が開催されました。金栗四三が箱根駅伝を企画し、各大学や新聞社を回って協力をあおいで、開催にこぎつけたのです。
駅伝発祥地である京都は、現在も駅伝が盛んです。現在では全国高校駅伝、全国都道府県対抗女子駅伝、京都市小学校大文字駅伝、全国車いす駅伝などが毎年開催されています。
次回、2020年1月12日に開催される皇后杯 全国女子駅伝のルートの中には二条城、御所、平安神宮、銀閣寺など名だたる観光地も含まれています。時期的に初詣とはいきませんが、着物での散策と一緒に応援に向かうのも良いかもしれませんね。
いかがでしたでしょうか。箱根駅伝のルーツである三条大橋とその歴史をご紹介しました。箱根駅伝の前に行われた東京箱根間往復大学駅伝競走が京都の三条大橋から始まっていたというのは驚きですね。三条大橋近くには着物での観光にピッタリの歓楽街がございます。着物をご利用の際はぜひ着物レンタルVASARAをご活用ください。京都駅前に店舗を構えています。詳細は下記のリンクからご確認をよろしくお願いいたします。
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