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着物大事典
普段から何気なく身に着けている時計や指輪、ネックレスなどのアクセサリーですが、着物を着るときはそのまま身に付けてもよいものか迷ってしまいます。知らず知らずのうちにマナー違反になっているかもしれません。
そこで今回は、着物を着る避けたいアクセサリーの種類や、その理由と着物でも楽しめるアクセサリーをご紹介します。
着物を着用するときは、洋装とは異なるアクセサリーのマナーがあります。例えば、街歩きなどのカジュアルな場で着物を着用する場合は、ある程度は自由にアクセサリーを身に付けても問題ありませんが、フォーマルな場ではアクセサリーは控えるのが一般的です。
また、日本古来からの伝統的な着物の着こなし方法でも首や腕などのアクセサリーを身に付けることはほんどありません。あくまでも着物姿を引き立てる、または祝福などの意味を込めた、髪飾りなどのアクセサリーに限られます。
現代ではどのようなシチュエーションで着物を着用するのかによってマナーも変わりますので、その場に適したアクセサリーの選択が必要となります。特に結婚式や成人式、お見合いや七五三、入学式などフォーマルな場では気を付ける必要がありますので、ここから詳しく見ていきましょう。
まずは着物を着用する際にどのようなアクセサリーに注意するべきなのかを種類ごとにご紹介します。
・ピアス・イヤリング
着物を着用する際には耳が露出しますので、耳元にアクセサリーがあると必要以上に目立ってしまいます。そのため、フォーマルな場では、ピアスやイヤリングは避けた方が無難です。もし、着ける場合は、耳に直接付くタイプで出来る限り小さいものを選びます。また、色は控えめで目立たないものが無難です。特に耳からぶら下がり、揺れるものは避けることをおすすめします。
・指輪
結婚指輪などの日常的に身に着けている指輪は問題ありません。ただし、立て爪タイプで大ぶりな石が付いていたり、はっきりした色で目立ったりするような指輪は外すのが無難です。特に凹凸のある指輪は着物にひっかかる危険もあり、生地を傷める要因にもなりますので注意が必要です。
また、お茶会ではフォーマル、カジュアル問わず、指輪などの金属類が茶碗などの道具に傷を付ける可能性がありますので、付けないのがマナーとなります。なお、お茶会に限らず、フォーマルな場では高級な食器や道具に触れる場合もありますので、指輪を付けた手の動作などにも注意が必要です。
・ネイル
フォーマルな場では、ネイルは避けた方が無難です。着物を着用するときは一つ一つの所作も気になるものであり、着物以外の部分で目立つ要素があると悪目立ちしてしまう可能性があります。出来る限り、爪をケアするまでに留めておくことをおすすめします。
なお、街歩きなどカジュアルな場では、ネイルも自由です。ぜひ着物の柄に使われている色とネイルの色を合わせるなど、おしゃれを楽しんでください。
・時計・ブレスレット
時計やブレスレットは、判断に迷うアクセサリーの一つです。着物の着こなしという点では、袖からのぞく手首には何もつけてない状態が美しいとされています。
細身で控えめな装飾の時計やブレスレットであれば着物の着こなしにも邪魔をしませんが、装飾に凹凸が多ければ袖口に当たって生地が傷む可能性もありますので注意が必要です。また、大きさに余裕があり垂れ下がって揺れるようなブレスレットは、「不安定」で縁起がよくないとする習わしもありますので、身に付けるジャストサイズをおすすめします。
・ネックレス
着物は襟元が特に気になるポイントとなりますので、ネックレスは付けないのが一般的です。着こなし方でも、内側に着用する長襦袢(ながじゅばん)の半衿を広く見せる、細くみせる、または重ね襟を着けるなど、襟元に一定のルールがありますので、ネックレスがあると、せっかく整えた襟元の邪魔になってしまいます。
また、カジュアルな場でも、襟元のおしゃれは模様付きの半衿などで楽しむのがおすすめです。もし、ネックレスが見えるほど襟元が開いているとすれば、着物では空き過ぎとなりますので、着付けの面からも避けるべきといえます。
前述の通り、ピアスやイヤリング、ネックレスなどは、その場に適した判断が求められますので、少し難しく思われた人も多いかもしれません。しかし、着物ならではのアクセサリーで、おしゃれを楽しむこともできます。代表的な着物でも楽しめるアクセサリーをご紹介します。
・帯留めとは、帯締めに付けるアクセサリーで、カジュアルな着物の場合に合わせることができます。通常は帯締めを前で結んで着付けますが、帯留めを付ける場合は後ろ結びにして、帯留めを前で見せるようにします。例えば、ヒスイ、エメラルドなどの宝石や、真珠、べっ甲、七宝などを素材にしたアイテムがたくさんありますので、季節や着物の柄に合わせてコーディネートを楽しむことができます。なお、訪問着や付け下げにも帯留めを付けることはできすが、フォーマルな場であれば通常の帯結びがよいでしょう。
・髪飾り
着物姿では首回りを美しく見せるためにまとめ髪が一般的です。そこに華やかさを演出するには、髪飾りがおすすめです。成人式や結婚式などのフォーマルな場でも、髪飾りでさまざまなおしゃれを楽しめます。また、カジュアルな着物では、パールやレースをあしらった髪飾りのかわいい着こなしもよいでしょう。着物の雰囲気や好みに合わせて、悪目立ちしないように気を付けて選ぶことをおすすめします。
今回は、着物を着用したときに気を付けるべきアクセサリーの着け方や、着物ならではのアクセサリーなどについてご紹介しました。フォーマルな場では、基本的にアクセサリーを付けない、または控えめにすることが一般的です。普段よりちょっとした所作が気になる着物姿では、その場にふさわしい装いになるように目指しましょう。
なお、30,000着以上の着物からお選びいただけるVASARAのレンタル着物では、小物も豊富に取り揃えています。ぜひアクセサリーとのバランスを取って小物使いを楽しんでみてください。
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