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着物大事典
春になり日差しもだんだんあたたかくなり、GWごろには夏の新作浴衣がお店などで出そろいます。可愛い浴衣はすぐに売り切れてしまうものの、早く買いすぎてしまいあとから気に入ったものが見つかることもあるのでいつ購入するのが良いのか迷うところです。一般的には四季がある日本をオシャレに楽しむには、季節より少し早めに衣替えをするとより一層楽しめるといわれています。気に入った浴衣で夏のイベントを過ごすためにも、今から準備しておきたい小物や自分に似合う浴衣、着付の方法を身に着けておきましょう。
昔、湯帷子(ゆかたびら)といって麻で作られたものを特権階級の人が蒸し風呂に入る時着用したのが始まりといわれ、形態は現在の甚兵衛のようなものでした。浴衣と呼ばれるようになったのは江戸時代に銭湯ができたからであって、銭湯の行きかえりや湯上りのくつろぎ着として用いられました。現在では浴衣姿で出かけるときは、汗とり用として多少の下着はつけ、湯上り用のくつろぎ着としては下着はあまりつけないで着ることが多いようです。いづれも、はきものは足袋に草履ではなく、特殊な場合を除いては素足に下駄の方が適しています。
「こんなはずじゃなかった」とならないように、着物を選ぶときは、必ず鏡に浴衣を当てて全身をチェックして決めましょう。花柄の場合、身長の高さを考慮して花の大きさを決めます。目安としては、身長160㎝以上と慎重160㎝以下で考えると選びやすいです。身長が低い人が大きな花柄を選ぶと幼く見えますが少し間違えると子供っぽく見えてしまいますので注意が必要です。逆に身長が高い人が小ぶりの花柄を選ぶと身長の高さが協調され落ち着きすぎてしまい華やかさに欠けます。
体型がふくよかな方は柄が縦や斜めに入っていたり、帯をはっきりした色合いのものを選び周りの人の視線が帯あたりにくるように調整すると足長効果も高まりすっきりして見えます。よりすっきり魅せるために晒(さらし)を使って胸やお尻が目立ち過ぎないようにするとよいでしょう。体型が細い人は柄や模様が横に入っていたり淡い色合いを使って柔らかいイメージを持たせる柄を選ぶと健康的に見えバランスが整います。
重要なのは、ご自身がまずどんな印象にしたいかを決めることです。なりたいイメージをもった上で、柄や模様・色などの組み合わせやボディライン・身長の“補整”でコーディネートしていきます。
浴衣はくつろいだ気分で着るものです。補整や下着も少ない方が上手に着こなせます。裾の長さは、かかとが2cmくらいみえる程度が適当です。また補整が少ないので、着物の両脇で大きいダーツを作って脇を織り込みましょう。衿元は開きすぎるとだらしなく見えるので、開けすぎないようにしましょう。
若い人は鎖骨が見えない程度にVの字に詰めます。年配の人は鎖骨の中央から指3本~4本程度下がった箇所にVの字の底辺がくる程度に詰めます。
若い人や首の細い人は少な目に(握りこぶしが半分くらい入る程度に)抜きます。年配の人や首の太い人はやや多めに(握りこぶし1つ~1つ半程度に)抜きます。衿やまの中心は首の付け根の骨あたりを目安につくります。
浴衣の場合はすくなめにすっきりとさせます。帯から下にかけて指を揃えて四本分程度になるように調整します。
上前の衿下線が右側の腰骨のところまでくるように体型に考慮して調整します。
くるぶしが隠れる程度に長さを調整します。たくさん歩く場合はくるぶしが少し見えていても問題ありませんが、裾線を上げ過ぎると粋を通り越して野暮ったくなりますので注意しましょう。
若い人はやや高めに乳頭から指を揃えて2~3本分程度下に帯の上線がくるように結びます。年配の人はやや低めに乳頭から指を揃えて3~5本分程度下に帯の上線がくるように結びます。
最近ではヘアセットを自分で簡単にできるように動画アプリなどが多く配信されるようになりました。ヘアセットはご自身でおこなったり、美容室で2000円~5000円程度で対応してくれますのでご都合にあわせてヘアセットをしましょう。
大きいものを選ぶと「かわいらしい」「華やか」な印象になります。小ぶりの花を数個まとめてつけるとブーケや花束のようになり「控えめ」「つつましい」印象になります。付ける場所は耳より後ろ側に漬けると子供っぽくなりすぎず、艶やかになります。左右どちらかに付けるかは普段写真撮影をする際にご自身の写真写りが良い側に付けておくと映えます。
ナチュラルに魅せたい場合は、浴衣であってもブラウン系がおすすめです。色味はうっすらとする程度にし、アイライナーもなるべくナチュラルに入れましょう。つや感があると健康的にみえます。下地をしっかりしたのちに、フェイスパウダーで油分を抑える程度にすると浴衣とのバランスもよくなります。マスカラは塗ってOK。リップは色の濃すぎるものは避け、顔のトーンが明るくなるものを選びましょう。
友達とテーマを決めて双子コーデをするのも良いですね。テーマを決めて一緒に楽しむスタイルが学生の間で主流になっています。社会人以上の女性は顔色のトーンがワントーン明るくなるものを選ぶことと、浴衣を着ていく場所や同席する人の関係性を考えてTPOにあったメイクができると褒められます。
化粧崩れを防ぐミスト、リップ、眉ライナー/パウダーを小さな手荷物に入れる程度にしましょう。
和装バック、かごバックなど自分が演出したい雰囲気とトータルで合っていれば好きなものを選んで大丈夫です。ポイントは余分なものはもたないこと。デートの時はなるべく小さなものが良いでしょう。荷物が多い女性は整理整頓ができない印象や与え自己管理ができない印象を与えてしまいます。
鼻緒のデザインが豊富ですのでどれにしたらいいか迷うかもしれません。そんなときは着物に同じ色があるものを選ぶとバランスがよくなります。最近では高さがある下駄も販売されていますので普段からヒールであるくことに慣れている人はより足長効果の高まる高さのある下駄をチョイスするのもオススメです。鼻緒が柔らかいものを選ぶと長時間の移動も疲れにくいでしょう。
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