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着物大事典
伊勢・鳥羽には神社に関係する様々な由緒・来歴を持ち、人々に親しまれている石があります。パワースポットから知らないと通り過ぎてしまいそうな石まで、注目して旅すると楽しさ広がる石をご紹介いたします。
【伊勢神宮】
内宮の石
・四至神(みやのめぐりのかみ)
宮域内に所管社として鎮座する、宮域の境界の守護神です。五丈殿の石畳に坐す、石座が並んだ形の社殿を持たない神様です。
・籾種石(もみだねいし)
西御敷地の石積みの中でも一際巨大な岩で、明治42年に設置されました。籾種に形が似ているため籾種石と呼ばれるようになりました。
・踏まぬ石
荒祭宮へ向かう石階を下る途中、段の間に4つに割れた石があります。これを「踏まぬ石」と呼び、参拝者はこの石を避けて歩きます。理由は諸説あり定かではありませんが、天から降ってきた石とも言われています。
外宮の石
・四至神(みやのめぐりのかみ)
内宮同様、外宮にもいらっしゃる神様で、九丈殿南の石畳に坐します。他にも神宮には瀧祭神や興玉神など、磐座祭祀の形態を残す社が点在します。
・亀石(かめいし)
御池に架かる大石の橋で、亀の形をしていることからこう呼ばれています。外宮奥、高倉山の頂上にある古墳の入口の岩であったとも伝えられています。
・三ツ石(みついし)
別宮遥拝所の西南方にある、丸石3個を重ねた石積みを三ツ石と呼びます。式年遷宮で御装束神宝や奉仕員を祓い清める川原大祓がこの前で行われます。
・寝地蔵石
多賀宮へ向かう石段を登りきった左手にあります。お地蔵さまが寝ているように見えることから、近年こう呼ばれるようになりました。
伊勢神宮にある石は神様がいらっしゃったり、お清めの目印の為にあるものです。お金などはお供えせず見て周るようにしましょう。
【内宮おかげ参道】
・ハートの石
地下参道へ入ると、京都からお伊勢さんへおかげ参りに向かう江戸時代の人々を描いた、香川県出身の画家・門脇俊一氏の作品が展示されています。この長い屏風には1万人以上もの人々が描かれているそうです。壁面の石にハート型が1つ隠れているので探してみてください。思いを込めてハートの石に触れば、恋愛成就にご利益があるかもしれません。
【猿田彦神社】
・方位石
伊勢神宮内宮から徒歩約20分のところにある「猿田彦神社」。猿田彦神社の主祭神・猿田彦大神は、ものごとを最も良い方向へ導いてくださる「みちひらきの神様」として崇敬されています。昭和11年まで御本殿があった跡地である境内の中央に、八角で方位が刻まれている石柱があり、刻まれている方位は『十干十二支(じゅっかんじゅうにし)』で記されています。猿田彦大神様が長くご鎮座されていた神聖な場所として、多くの方々が石柱を触られています。
【二見興玉神社】
・夫婦岩
二見が浦のシンボルとしても有名な夫婦岩。大小2つの岩を注連縄で結んでおり、沖合700mの海中に沈む猿田彦大御神の霊石と日の大神(太陽)を拝する鳥居としての役割を果たし、夫婦和合の象徴とも言われています。夏至には、この夫婦岩の真ん中からご来光が見られます。この前後約2か月、5月~7月には夫婦岩の間から上がる太陽が見られますので、ぜひ早朝に訪れてみてはいかがでしょうか。また、冬至には、この夫婦岩の真ん中から月が上ります。そのため、冬至近くの月がきれいな日を狙って、多くの方が訪れています。
・蛙
境内には、御祭神である猿田彦大神のお使いとされる二見蛙が多数奉納されています。無事にかえる、貸したものがかえる、お金がかえる、という意味もあるそうです。参道にある手水舎では「水(願)授け蛙」から水を受け、水中にいる「満願蛙」に水を掛けると願いが叶うといわれています。旅の無事を祈り水を掛けてみてはいかがでしょうか。
昔から形を変えず人々から親しまれている石にスポットを当てて旅をすると楽しみがひとつ増えます。伊勢、鳥羽へお越しの際は是非ご覧ください。
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